はじめに （小池宙）
『学生団体の運営』
これを社会人に話すと、所詮学生のものだろう、と軽く見られる。しかし、軽く見られるべき内容なのだろうか？
一般企業と比較すると、学生団体は左に挙げるような性質を持つ。
・サイクルが非常に短い（勧誘を受ける一年、活動をする二年、幹部をする三年、後輩を指導する四年。ただし、医学生や歯学生など六年間あるときは、活動と後輩育成の時代がそれぞれ2年ずつ長くなる）
・給料で人を動かせない（純粋なやる気を引き出し続けることができるかどうかが、維持のためのポイントとなる）
・本業ではない（試験などの日程にあわせ、活動が制限される）
以上のように、「時間なし」「金なし」「利益少なし」の３ナイがあり、実は運営が非常に難しい組織が、学生団体なのである。
この本では、そのような学生団体を運営してきた三人の男によって、学生団体の動かし方をまとめ、組織運営の基本を考えていきたいと思っている。
文責：小池宙（東京医科歯科大学卒・I-cube 〜夢の病院Project〜 代表発起人）